クリスマスというと「くるみ割り人形」ですね。
「くるみ割り人形」の演出にもいろいろありますが、裏方が一番印象に残っているのは、牧阿佐美バレヱ団のジャック・カーター先生版です。三谷先生版は、クララがトゥシューズを履いて踊る演出になっていますが、それ以前のジャック・カーター先生版は、クララがドロッセルマイヤーさんからトゥシューズをプレゼントされたことを喜んで踊る演出でした。バレエシューズでトゥシューズの靴紐を持って踊る振付は、子役の可愛らしさを引き出していました。
そして、何より、第一幕第一場のお屋敷のシーンから第二場の雪のシーンへ、執事さんが大道具を展開する演出が素晴らしく、チャイコフスキーの音楽も相まって、ブルッと震えが来るような感動を毎回感じていました。1974年に初演されてから使われていた大道具は、2001年に三谷先生版に改訂されたとき、もうとても痛んでしまって限界なんだというお話を伺いました。
祥子先生も、ジャック・カーター先生版のクララを演じているのですが、残念ながら、膨大なえるどえるのライブラリーに録画はなく、バレヱ団にもその公演のビデオは残っていないのだそうです。
当時、裏方は、この時期になると、衣裳持ちとしてかり出されるか、家でお留守番。そのせいか、クリスマスというと、京都の都大路、全国高校女子駅伝の中継、今はなくなってしまった郵便貯金ホールの喫茶室にある小さな赤いテレビを思い出します(苦笑)。
バレエスタジオえるどえるでも「くるみ割り人形」を何度も発表会で取り上げていますが、発表会は、2年に一度、夏休みの時期に開催しているので、毎回、真夏の暑い時期に雪のシーンを観て涼しくなるという感じですね。
発表会で小道具として使ったくるみ割り人形。実は、裏方が海外出張で買ってきたお土産です。
またまた、どうでも良い話でした。